【コンフェデ杯】日本、ブラジルと2-2 決勝T進出ならず
(Excite エキサイト : スポーツニュース より)
いやぁ・・・実に
いい試合だった!
朝まで眠い目をこすって見た甲斐があったよ。
結果的には、引き分けにより予選敗退とは言え、今回のコンフェデ杯3試合中、一番白熱した面白い試合だった。深夜・・・と言うか明け方の試合なのに
視聴率11.9%と言うのもうなずける。
宮本は試合後こう話した。
「このレベルの試合に慣れてきたところで終わってしまった」
まさしくその通り、日本は1戦毎に調子を上げてきていたし、トーナメント進出の可能性は十分にあった。
本当に惜しかったこの試合を、ちょっと振り返ってみたいと思う。
試合前は「主力温存」とブラフをかましたブラジルだったけど、蓋を開けてみればベストメンバー。
予想通りの華麗で精密なパス回しと、爆発的に加速する圧倒的なスピード。
1vs2でも確実にボールをキープし、1タッチパスで次々とチャンスを演出する。
DFのオーバーラップも凄い。圧倒的な運動量で迫り続ける・・・。
特に感動したのはロナウジーニョ。個人的にはテクニシャンだけどフィジカルの弱い選手だと思っていたんだけど、素晴らしいボディバランスで圧倒された。やつがゴール付近でボールを持つと、ヤバイ匂いがぷんぷんした。フル出場でもあれだけの能力を魅せることができる・・・かつての課題を克服した今、間違いなく現在世界ナンバー1のプレーヤーだろう。
でも日本も負けてない。この「本気のブラジル」に勝つ可能性まであったのだから!
「勝利しなければ予選敗退」ということで、引き分けでも突破のブラジルよりもモチベーションが高かったし、これまでずっと不満だった「勝つための気持ち」が見えたのが大きい。
そんな中、一番目立っていたのはやはり中村俊輔。
ロナウジーニョを差し置いて、今回の試合のマンオブザマッチに選ばれたけど、あのミドルシュートは間違いなく世界レベル。2点目の基点となったあのフリーキックも素晴らしかった。やはり中村が入るのといないのとでは、日本の得点力は雲泥だ。
もともとこれくらいやれる技術はあるんだから、今後ももっと積極的にシュートを狙って欲しい。そして、いつも今日みたいなひたむきなプレーを魅せて欲しい。今日は、ほんとに気持ちがこもっていた。
ヒデは前半はあまり目立たなかったけど、後半なんかは「さすがだな」と思わせるプレーが多かった。特に時折見せる縦への展開力のあるパスは、サイドにばかり展開する日本の攻撃にアクセントをつけていたと思う。ロナウジーニョもヒデがボール持った時は、相当警戒してたし。
あえて言うなら、もうちょっと前目でプレイして欲しいけど。後半のポジションチェンジでチャンスはあったはずなのに。。。ま、でも2点目の演出をしたのはヒデだったけどね。
福西もいいね。攻守の切り替えのバランスがいい。やっぱレギュラー固定だよ。ボランチは人材豊富で嬉しい悲鳴だね。。。
加地は、このコンフェデで化けたかも。前半のあのシュートは、間違いなくオフサイドではなかった。もともとスタミナのある選手だし、スピードもある。積極性さえ出せれば悪くない。
川口も集中してよく守っていたと思う。川口は時々神掛かるけど、今回はその片鱗を見せていた。2失点とは言え、十分な働きでしょう。
逆に残念だったのは小笠原。
フリーキックでの柳沢のヘッドは惜しかったし、加地の幻のゴールへのアシストも小笠原だ。両方決まってればアシスト2。攻撃面では確かに時折いいプレイも見せていたんだけど、全体を通じてみるとボール回しのスピード不足(まぁこれは俊輔にも言いたいことなんだけど・・・)。あと、ボールを持ってないときの動きにも不満。もうひとつ殻を突き破らないと、準レギュラー扱いも仕方ないところか。
大黒は基本的にスーパーサブとしての今の使い方でいいと思うけど、そろそろ先発も試してみたくなるね。
今日の試合の流れでは、活躍できないんじゃないかと危惧してたんだけど、きっちり結果を残したし。これでフル出場ならもっと点が取れるんじゃないか、と欲が出ちゃう。
ロスタイムのヘッドも惜しかった。あの場面で確実に反応し、確実に詰める。FWの基本とは言え、これをきっちりこなすのは、日本には今、大黒しかいない。
柳沢とのコンビも機能するし、スタメンでもよさそうに思うんだけどなぁ。
唯一苦言を呈したいのはサントス、かな。
ボールの受け手としては活躍していたように見えたけど、ボールをもらってからの動きがまったくダメ。特にブラジル相手に、あの無謀な突破はないだろ・・・。毎試合危なっかしいイエローもらうし、ちと空回り気味。
かつてはいいパフォーマンス見せたときもあったけど、アジアでの試合ならともかく、W杯に向けて、そろそろサントスのスタメンは考え直してもらいたいものだ。
ジーコの采配も悪くなかった(ただ1つを除いては)。
中盤を支配されたせいか、玉田はまったく通用してなかったので、後半早々に大黒。小笠原に替えて中田浩二。珍しいジーコの積極的采配だったけど、決断早かったね。
ただ、途中交代なら中田浩二よりも稲本の方が期待感はあるんだけどね。稲本が調子悪いなら遠藤でもいいし。
しかし、3枚目の交代で柳沢に替えて鈴木・・・このあたりが日本の層の薄さか、ジーコの限界か。鈴木は、途中出場で流れを変えることのできる選手じゃないでしょ。鈴木はむしろディフェンシブに行きたいか、ガチガチに守備を固める相手への対抗策として。柳沢のスピードは間違いなく通用してたんだから、疲れが見えたんなら、動きの良い大久保・・・って、召集してなかった(^^;
まぁ、ジーコがこれまでも大舞台で決めてきた鈴木の強運に賭けた・・・というのもわからなくはないんだけど。さすがの神様の神通力もブラジル相手には通用しなかったかか。これで鈴木が得点に絡んだら、びっくり采配になったんだがなぁ(笑)
でも、これで小野や中沢、久保が復帰すれば、日本はもっと上へ行けるかもしれない。真剣勝負でブラジルに勝つ可能性も出てきたんではないかと・・・日本の確実な進化を見て取れた。
もちろん、まだブラジルとの間に差はある。でもそれは大きな隔たりではない。
W杯に期待させる大きな収穫のある一戦だった。
ベストメンバーを揃えてそれぞれが最高のパフォーマンスを見せれば(まぁそれが難しいんだけど)・・・いつか夢がかなう日が来るだろう。
頑張れニッポン。